2022年、住宅ローン控除が改正され、従来の控除が大きく見直されることとなりました。
改正で一体何が変わるのでしょうか。

●住宅ローン控除とは？
マイホームをローンで購入した場合、一定の割合に相当する金額が所得税から控除される制度のことをいいます。

①制度の適用期間延長
制度の適用期限が4年間延長されました。

現行制度：2021年末
↓
新制度：2025年末

②控除期間の延長
住宅ローン控除が受けられる減税期間も、新築住宅・買取再販においては延長となりました。

現行制度：原則10年
↓
新制度：原則13年

※中古住宅は原則10年のまま

③控除率の引き下げ
新築・中古住宅ともに控除率が引き下げになります。

現行制度：1％
↓
新制度：0.7％

所得税（控除しきれなかった分は住民税の一部からも）から、【年末の住宅ローン残高×控除率】分が戻ります。
年末の住宅ローン残高が3000万円（上限額内で）とすれば、最大で0.7％分の21万円が戻ってくる計算となります。

④借入上限額の変更
住宅ローン控除は、控除が適用される借入上限額が決められています。
※この上限を超えた金額に控除は適用されません。

改正により、新築住宅・買取再販の借入限度額の区分が細分化されました。

現行制度：「長期優良住宅・低炭素住宅」「その他の住宅」
↓
新制度：新築・買取再販住宅の場合
「長期優良住宅・低炭素住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」「その他の住宅」

さらに、新築住宅・買取再販の借入金額の限度額は2024年（令和6年）以降に引き下げられる予定のため、注意が必要です。

■改正によるポイント
今回の改正により、「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」が追加されました。
環境性能に応じて優遇が手厚くなったのです。

省エネ基準に適合しない住宅は、住宅ローン控除が大きな制約を受けることとなります。
今まで以上に住宅の性能に注意する必要があります。

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